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鍼灸一筋の独り言

プロ直伝「お灸」のやり方!

【筆者】岡田 匡史(鍼灸師)

「もぐさを捻るお灸」と「台座灸」の違い

鍼灸のプロが行うお灸は、もぐさを「米粒程または、糸状」に指で捻って行うお灸です。

 

これを一般の方が同じようにもぐさを捻っても、「米粒ではなく「小豆程」の大きさになってしまう傾向があります。

 

お灸が大きくなってしまうと、灸痕も当然大きくなってしまいます。

 

ただ、灸痕が大きくなると効果が高まるという利点があります。しかし、若い女性の場合は、お灸の痕が大きくなるのは、嫌でしょう。

 

ここでは、なるべく灸痕のできにくい「糸状灸」のやり方をお伝えします。

 

その前に、なぜ市販で売られている台座灸(温灸)より、もぐさを捻って行うお灸が良いのでしょうか?

 

それは、市販で売られているお灸では、「体質改善」をあまり望めないからです。

 

台座灸は、基本的に「やけど」をしないお灸です。「やけどをしない」・「温かくて気持ちが良い」という利点があるのですが、やけどをしない代わりに効果が薄いのです。

 

昔ながらに行っているお灸では、もぐさを米粒程に捻って皮膚の上(ツボ)に直接おいて火をつけます。

そのため、皮膚に小さい「やけど」ができます。

 

この小さな「やけど」は、血液成分にも影響を及ぼします。血液の中には、赤血球・白血球・血小板などがありますが、体の中へ侵入してきた病原菌を喰いつくして、たえず体を守ってくれるのが、「白血球」です。

 

昔ながらのお灸には、この白血球を増やす働きがあるので、「免疫力」が高まります。

 

また、小さな「やけど」を作る事により、身体の治そうという力(自然治癒力)を活発にします。

 

その他、身体には365穴の「ツボ」がありますが、それぞれ固有の効果があります。そのツボにもぐさを捻ったお灸をするので、効果も高まるのです。

 

私は、鍼灸の世界で有名な先生に市販で売られているお灸の効果について聞いた事があります。その先生によると、「本物のお灸と比べて効果は半分以下」とおっしゃっていました。

 

 

是非、あなたも、体質改善を期待できる「お灸」のやり方をマスターしましょう!

お灸のやり方

まずは、準備が大切です

お灸を行う時に必要な物は、灰皿・もぐさ・ライター・紫雲膏・綿棒・水を含ませた脱脂綿を用意しましょう。

 


水に濡らした脱脂綿は、紫雲膏を使わない時に「もぐさ」の底に着けると、皮膚にお灸が付きやすいです。

 

そして、線香とお灸の煙が部屋に充満しないように換気扇のそばで行う事をお勧めします。

また、火の取り扱いに注意して下さい。

 

 

皮膚の弱い方の場合、お灸をしたところが「水ぶくれ」になってしまう事もあります。その時は、その場所にお灸をしないで下さい。自然と治ります。また、紫雲膏がやけどのお薬です。

 

水ぶくれが破けてしまった時は、消毒をして雑菌が入らないようにバンドエイドを貼っておきましょう。

お灸のタイミング

お灸を行う時は、「お風呂の入る直前」や「お風呂に入った直後」を避けましょう。それ以外でしたら、いつ行っても大丈夫です。(※飲酒をした場合は、やめましょう)

 

なぜ、上記の時に「お灸をしてはいけないのか?」という理由は、

 

お風呂に入る直前だと、皮膚が「ピリピリ」と感じます。また、お風呂に入った直後だと、体が温まっていて「お灸が熱い」からです。

もぐさの捻り方

手の平に、ひとつまみの「もぐさ」をのせます。

そうしましたら、軽く指でもぐさを前後に転がして下さい。この際、強い圧力がかからないようにご注意ください。(強い圧が加わると、糸状になりません×)

 

もぐさが糸状になりましたら、完成です。

心地よいお灸のすえかた
【お灸のすえ方1(紫雲膏を塗る)】

最初に、あなたの皮膚(ツボ)に紫雲膏を塗ります。

このとき、綿棒を使って塗りましょう。指を使って紫雲膏を塗ると、手が「ベトベト」してしまい、もぐさが手についてしまいます。そうすると、お灸がやりにくくなります。

 

また、なぜ紫雲膏(しうんこう)を塗るのかというと、やけどを小さくする為です。

 

本当は、塗らない方が効果的なのですが、やけどを小さくしたい女性にお勧めのやり方です。

 

 

紫雲膏を皮膚に、厚く塗ると熱さを緩和させます。そして、薄く塗ると熱さが増します。

 

次に、紫雲膏を塗ったところに、糸状に捻った「もぐさ」をちぎってのせます。

【お灸のすえ方2(紫雲膏の上にもぐさをのせる)】

もぐさを切る時は、親指と人差し指の腹で糸状の「もぐさ」をつまみます。この時、1㎝弱糸状のもぐさを出しておきます。

 

そして、もう片方の親指と人差し指の腹で、「もぐさ」をつまんで引きちぎります。

 

引きちぎった「もぐさ」は、紫雲膏の上に立つようにのせて下さい。

 

次に、ライターで線香に火をつけましょう。

 

線香の持ち方は、人差し指と中指の間に挟みます。そして、線香を「お灸」に近づけます。

【お灸のすえ方3(線香で火をつける)】

お灸が燃えた後の灰は、どかさずにその上にお灸をのせます。そうすると、熱さを緩和できます。

 

初めての方は、3壮から始めます。だんだん慣れてきたら、5壮・7壮と数を増やします。

プロフィール

岡田匡史(おかだまさし)
1978年生まれ
経歴

1日400人以上来院する整形外科・都内の鍼灸整骨院で鍼灸の施術とリハビリを担当する。

取得国家資格

・はり師
・きゅう師
・あん摩マッサージ指圧師
・柔道整復師