鍼灸一筋の独り言

【ツボ】大椎(だいつい)のご紹介

大椎

【ツボ】大椎(だいつい)の効能と解説

【記事投稿日】令和7年8月27日

【筆者】岡田匡史(鍼灸師)

効能
  • 風邪予防
  • 扁桃腺の腫れ
  • 喉の痛み
  • 肩こり・首こり
解説
【大椎】風邪予防に効く

私の場合、風邪の予防に大椎のお灸をする事が度々あります。

 

先日、鍼灸院がお休みの日の朝、首・背中にゾクゾクした悪寒を感じる事がありました。

 

『もしや風邪でも引いてしまったのかな?』と不安になり、体温計で計ってみたところ、37°の微熱がありました。

 

『朝に37°もあれば、夕方には38°を超えてしまうのかも?』と嫌な予感をしつつ、大椎に台座灸(だいざきゅう)をしました。

1回目は、あまり熱さを感じなかったので、もう一度お灸をしました。

 

2回目は、ほんのり温かさを感じて気持ち良い感覚がありました。

 

更に、もう一度、続けたところ、今度は背中まで温かくなり首と背中のゾクゾク感が消えました。

 

その後は、エアコンの温度に気をつけて、家でゆっくりしていました。

 

結局、その日の夜は、38°を超えずに36.8°になっており、熱が上がらずにすみました。

 

このように、大椎のお灸は、風邪を予防する効果があります。

長野潔先生の著書:鍼灸臨床新治療法の探求(医道の日本社)の中にも『大椎はご承知のように風邪の予防や風邪を引いた時は、三十一壮から五十一壮の多壮灸をすると非常に軽快する』と書かれています。

(※長野先生のお灸は、透熱灸です)

ただ、お灸をするタイミングが遅すぎたり・体が弱り過ぎている場合には、本当に風邪を引くこともあります。

 

【大椎】喉腫れ・痛みに効く

また、扁桃の炎症を鎮めてくれるツボなので、喉の痛み・違和感を感じる方は、お灸を毎日続けていると楽になってくると思います。

 

また、喉の炎症が原因でさまざまな不調を引き起こす『慢性口蓋扁桃炎』・『慢性上咽頭炎』の方にもお勧めです。

 

【大椎】咳に効く

更に、風邪を引いてから咳が治らない方は、ここにお灸をすると咳を鎮める効果があります。

 

風邪以外の疾患の咳でも効果があるので試してみると良いでしょう。

 

私(鍼灸師)の場合は、あまりに頑固な咳をしてい人には、大椎の上にある第7頸椎棘突起の回りを上下左右にお灸をする事があります。

 

【大椎】肩こり・首こりに効く

肩こり・首こりに大椎が効く理由は、

後頚部・肩上部・肩背部などを通る経絡(気・血の通り道)が交わる所なので、大椎に『はり』や『お灸』をすると、気血の流れが良くなり筋肉のこわばりを緩める作用があります。

 

以上が、大椎の効能でした。

 

私の鍼灸治療では、この大椎を良く使用しています。その理由は、体調不良の改善だけでなく、健康の維持・増進つながるからです。

【大椎】ツボの見つけ方

大椎(だいつい)は、第7頸椎棘突起の下にあります。

 

この第7頸椎は、隆堆(りゅうつい)とも呼ばれていて、棘突起が隆起していて触れやすいことからきています。

 

その為、首を曲げた時に一番出っ張ている骨を見つけます。

 

その下に『ツボ』があります。

 

 

【参考文献】

  • 鍼灸治療基礎学(医道の日本社)

 

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