【記事投稿日】令和7年8月11日
私の場合は、脈診をする時に必ず『胃の気』の脈をみます。
胃の気というのは、胃で生成された『エネルギー』の事です。
『胃の気』の脈がしっかりしている方は、飲食物の消化・吸収がうまくいっていることを表します。
このような人は、大病を患っても栄養をしっかり吸収できているので、治りやすいと考えます。
逆に、胃の気が弱い方は、治りにくいと考えられます。
その為、鍼灸師は、ここをしっかりとみています。
私が習った脈診では、手首を通る『撓骨動脈(とうこつどうみゃく)』に指腹を当てます。
そして、脈を浮・中・沈の3層に分けて確認をしていき、このうちの中の位置の脈が『胃の気』の状態を表します。
ピアノの鍵盤を叩くようにしっかりと脈を打っていて、流動性を感じる方は、『胃の気』の脈がある人になります。
逆に、脈拍をしっかりと感じとれず、流れを失いポツポツと途切れるような方は、『胃の気』がない人になります。
一般の方は、足の脛(すね)をチェックしてみましょう!
脛骨(けいこつ)と前脛骨筋(ぜんけいこつきん)の間を指腹で上から下に触りながら降りると、『溝がある人』と『溝がない人』がいます。
【注意】
溝がない人と言っても、全くないというわけではなく、狭いも含まれます。
と考えます。
もし、溝がなくて、食欲不振・胃腸の調子が悪ければ、『胃の気』が弱いと思われます。
このような方は、先ほどお伝えした脛骨と前脛骨筋の間をマッサージをしてみましょう。
筋肉が緩んで溝が出てくると、胃腸の働きが良くなると思います。
もともと脛(すね)は、足の陽明胃経(ようめいいけい)と呼ばれる経絡が通っています。
この経絡は、名前から分かるようように『胃』につながっています。
胃の状態がこの経絡上(脛)に反映して、ここを刺激する事で胃の働きを良くしてくれます。
病気の治りにくい方も、脛をチェックして、溝が感じられない人は、脛の筋肉をほぐすと『胃の気』が強くなり健康に導いてくれると思います
【関連記事】