鍼灸一筋のひとり言

自律神経を整えて「食欲不振」を改善するツボ!

食欲不振に関わる「胃腸の働き」と「自律神経」

【記事更新日】令和6年5月3日

【筆者】岡田匡史(鍼灸師)

 

私達の胃腸の働きは、リラックスをしている時に働き出す「副交感神経」が優位になると活発に働きだします。

 

逆に、活動をする時に働きだす「交感神経」が優位になると、胃腸の働きが低下します。

 

この事を考えると、食欲不振でお悩みの方は、リラックスできていない・交感神経優位になり胃腸の働きが落ちていると思われます。

このような状態の時は、身体の前面のツボを使っていきます。

 

前面のツボを使っていくと「副交感神経」を鼓舞する傾向があるからです。

 

ちなみに、自分が「交感神経」が優位になっているのか調べる方法は、脈をみると簡単に分かります。

まず、手首を通る撓骨動脈の拍動に指で触れてみます。

 

この時、一分間に80拍以上の速い脈を触れる時は、交感神経が優位になっていると考えます。

この理由は、ストレスや不安で緊張をすると「交感神経」が働きだし、脈が速くなるからです。

 

ただし、安定剤などを服用している方は、薬の影響で脈が正し表れない方もいます。

 

基本的には、脈が速い方であれば、お腹のツボが有効です。

自律神経を整えて「食欲不振」を改善するツボ3選

食欲不振(中脘)

1つ目は、胃の働きを良くする時に使うツボが、「中脘」です。

 

「みぞおち」と「臍(へそ)」の真ん中にあります。​このツボに「お灸」をします。

 

ただし、このツボを指腹で押した時に、「痛み」や「不快感」が強い場合や「胃酸過多症」の方には使いません。

 

胃酸過多症の場合は、胃の働きを良くし胃酸を増やしてしまうからです。

食欲不振(天枢)

次に大腸の働きを良くするツボに「天枢」を使います。へそから2寸外側にあります。

 

2寸は、「人差し指」から「薬指」までの幅です。

食欲不振(関元)

小腸には、「関元」を使います。関元は、臍の下3寸にあります。

 

これらのツボにお灸をすると、副交感神経が鼓舞され、胃腸の働きが活発になります。そして、食欲不振を改善する効果につながります。

 

以上が、自律神経を整えて食欲不振を改善するツボでした。

 

お灸を行う場合は、「台座灸」がお勧めです。

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