肩こりの硬さは辛さに関係があるの？

【記事投稿日】令和７年１月6日

【筆者】岡田匡史（鍼灸師）

鍼灸院に肩こりの患者さんが来られると、

• 私の肩って、すごく凝ってませんか？
• 私の筋肉、硬くないですか？
• こんなに凝っている人っていますか？と、聞かれる事があります。

しかし、この質問は、難しいところがあって

• 筋肉が硬く感じる（自覚的）＝凝っている（他覚的）
• コリの硬さ（硬度）＝症状のが重い

わけではないからです。

実際に、患者さんが辛いという『ツボ』を指で押してみると、

• 筋肉がふにゃふにゃして、力がない感じの方
• 筋肉（コリ）が、むくんでいるような感じの方
• 表面の筋肉が突っ張っている方
• 表面が柔らかく深部に硬いコリがある方
• ビーフジャーキーのような干からびたコリの方

などがいるように感じています。

色々なタイプのコリの方がいるので、

肩を指で押して『硬さ』だけで判断してしまうと、右肩が辛くても、『左が凝っていますね！』と、逆の事を言ってしまう事があります。

おそらく、マッサージなどを受けた時に、このような経験をお持ちの方もいらしゃると思います。

また、肩の凝りが硬ければ硬いほど、重度なのかというと、硬くなっていても自覚していない方もいるし、柔らかくても辛さを訴えてくる方もいます。

実際に、肩こりと硬さとの関係を明治国際医療大学の『内科学教室』・『臨床鍼灸学教室』・『健康予防、鍼灸学教室』の方が調べた結果は、“肩こりと硬さの関係性がない事が分かった”と書かれています。

このように、

• 自覚的に凝っているように感じていても、他覚的には凝っていない事がある
• コリの硬さで、症状の重さ・辛さは、分からない

とうい事です。

これは、『肩こり』に限らず、『腰痛』にもあてはまると思われます。

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