【記事投稿日】令和7年3月10日
以前、60代女性の方が『肩こり』で鍼灸治療を受けに来られ事がありました。
その時、『数日前から、舌がピリピリ・ヒリヒリして痛い』というお話も聞きました。
特に、舌を噛んだり・熱い物を食べて火傷をしたわけではないようです。
私(鍼灸師)が、『どのあたりが痛いのですか?』と聞くと、『舌先が痛い』と言っていました。
東洋医学では、舌に五臓(肝・心・脾・肺・腎)が配当されています。
という具合です。
この女性の場合は、舌先がピリピリ・ヒリヒリしている事で『心』または『肺』に問題があるという事です。。
長野潔氏の著書(鍼灸臨床・新治療法の探求)には、『著者が今日まで診た舌炎の患者は、水虚火実の患者である』と、書かれています。
東洋医学では、
心は『火の性質』があります。
腎は『水の性質』があります。
腎(水)が弱いと、心(火)が強くなり舌先の痛みが出る事が考えられるので、『心』を抑える治療を行ないました。
後日、お話を聞くと、『次の日、食事を摂るのが楽だった!』とお聞きしました。
その後、数回施術をして『舌の痛み』もすっかり良くなった事があります。
舌炎などの痛みは、鍼灸治療と無縁のように感じる方が多いと思いますが、このような不調にも効果を発揮することがあります。
舌の表面に炎症を起こし荒れている状態。口内炎の一種。
舌がピリピリとした痛みが持続し、味覚が鈍くなることがある。