【記事更新日】令和6年6月21日
おかだ鍼灸院では、あまり熱いお灸をしていません。
その為、「熱い方が効きそうに感じるんだけど・・」と、患者さんによく言われます。
実際は、どうでしょうか?
<1例目>
以前、手のこわばりを訴えて鍼灸院に来られた方がいました。
その方に、昔ながらのもぐさを捻って作る「透熱灸」を行いました。
透熱灸というのは、皮膚の上でもぐさを燃やすので、黒子(ほくろ)程度の火傷ができたり・水ぶくれになる事があります。
その為、施術を受けている方は、一瞬、「チクッ」という熱さを感じます。
何度か、熱さに耐えてもらってから手の動きを確認してもらうと、こわばりが楽になり喜んでいました。
しかし、熱いお灸を何回もするのは「勘弁してほしい」ようだったので、8分灸に変更しました。
8分灸というのは、もぐさを全部燃やさずに、8分目で取り除いてしまうお灸です。
少し、温かく感じる程度。もしくは、何も感じない熱さです。
このお灸に変更しても、「手のこわばり」が楽になっていました。
<2例目>
1週間前にぎっくり腰をしてから、「ずっと腰が痛い」と、いう方が来られた事がありました。
その方は、へっぴり腰の状態で腰を伸ばせない状態でした。
ぎっくり腰に効果のあるツボに、圧痛がでていたので「お灸」をする事に決めました。
お灸をするのは、初めてのようだったので、熱さを感じさせないように「8分灸」を21壮おこないました。
すると、帰りには腰を伸ばせるようになった方がいます。
<3例目>
不妊治療で採卵後から、左の下腹部が痛いと訴えて鍼灸院に来られた方がいました。
熱いお灸で火傷の痕が残らないように、生殖器系の炎症を鎮めるツボに熱くないようにお灸をしました。
すると、施術中にお腹の痛みは楽になりました。
このような事実を踏まえると、お灸は「熱くなくても」効果があるという事です。
ただ、熱いお灸(透熱灸)には、小さい火傷(やけど)を作る事により、白血球を増やし「免疫力」を高める作用があると言われています。
また、体質改善に良いと言われています。