五十肩と紛らわしい腱板断裂

腱板というのは、上腕骨頭と呼ばれる腕の骨の周りに着いているスジの事です。

このスジの中でも、棘上筋と呼ばれるスジを損傷する事に起こります。

なぜ、このスジを痛めてしまうのかというと、人間の肩の構造に問題があります。

上腕骨（うでの骨）と肩峰（肩の骨）の狭い間を棘上筋が通っているのですが、肩を動かす事によって、棘上筋とぶつかります。そうする事によって加齢と共にスジが悪くなり切れやすくなっています。

年配の方が転倒し手を着いてから、肩が痛くなり腕が上がらなくなってしまう場合や、長年、肩を使ってきたことによって、棘上筋が自然と切れてしまう方もいらっしゃいます。

ほとんどの方は、肩が上がらなければ五十肩と思ってしまうようですが、このような腱板断裂と呼ばれる疾患もあります。

軽度の部分的な断裂であれば、手術をしなくても良くなる事もありますが、断裂が大きいと手術が必要な疾患です。

五十肩が良くなるまでに、数ヵ月たらずで早く良くなる人もいれば、数年かかる人もいます。しかし、なかには、腱板断裂によって腕が上がらない方もいらっしゃいます。

なかなか回復されない方は、病院でＭＲＩを撮ってもらい詳しくみてもらいましょう。

腱板断裂ではなく、五十肩であれば鍼灸の適応疾患です。